景勝館別邸 Villa ABI
改装
改装
立地
潮待ちの港町として親しまれた歴史ある街並みの残る鞆の浦に位置しており、景勝館本館の脇にある道を、少し歩いた先にある長屋の1区画を活用した離れとなります。
依頼
長く使用されず荒れ果てた木造長屋の1区画のリニューアルにあたり、既存家屋の深みのある古木と新規の軽やかな材を組み合わせた新しい古民家としての施設を求められました。
提案
景勝館別邸はコンパクトな建物であるため、スケルトン階段や小屋組の見える吹き抜け天井とすることで古木の雰囲気を感じる広がりのある空間としました。1階はアイランドキッチンを中心に宿泊者が賑やかに過ごせるように、2階は寝室を集約し静かにくつろぐことができるようなプランとなっています。また本施設の名称にもなっている「アビ」は、換羽により2種類の姿をもつ広島県の県鳥であり、その羽根色を仕上げ材として随所に組み込むことで施設としての遊び心を加えました。1年に1度、鞆に渡って換羽に備える「アビ」の習性に倣い、「安心して帰れる宿」という思いを込めた空間となっています。